みんなでダッシュ

流山GREAT HAWKSが生み出す、「父になるなら、流山市。」③

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 楠木さんは、4年半前に豊島区雑司ヶ谷から流山に転入した、前回紹介した妹尾さんと同じく、7歳と4歳のお子さんを持つお父さん。活動当日の受付業務、体験・入会申込者への対応など事務関連業務を中心に、流山ラグビークラブGREAT HAWKSの運営に深く関わっている。

あたらしい仲間と、あたらしいこと

ボールダッシュ

 「長女が通っていた保育園から、流山GREAT HAWKSの初回体験会の案内メールをもらい、チラシに書かれていた代表の『わたしたちの街で、あたらしい仲間と、あたらしいことを、一緒に始めませんか。』というメッセージにまず惹かれました。
 『お友達もたくさんいるかも』なんて言って長女を誘い、長女がラグビーをする姿を見ていた長男も『やりたい』となって、いまは姉弟ともにラグビーを楽しんでいます。」

練習

 楠木さんは、道に逸れてしまった少年・少女たちの社会復帰支援に関する仕事に勤めている。地域で社会復帰を支える保護司などの民間ボランティアに対し、『地域のチカラで是非とも彼らや彼女らの社会復帰を支えていきましょう』と常々お願いをしてきた。

 「自宅と職場を行き来する毎日で、いつも地域社会への貢献をお願いしているわたし自身が何もできていないことに、ずっと悶々としていました。いつか、地域のためにも自分自身のためにも、地域コミュニティに積極的に関わっていきたいという思いは常に持っていました。
 流山GREAT HAWKSと出会い、親子で参画できたことで、多くの方々といっしょに活動する喜びをいま感じています。最近、クラブ活動を通しての縁で、市内の子ども食堂にも携わらせていただくこともできました。」
 楠木さんが関わる子ども食堂では食事の提供だけでなく、中高生が小学生に対し宿題などの手助けをしているようだ。そんな中高生に混じって、楠木さんも学習支援のお手伝いをしている。

立ち止まる

地域コミュニティの一員へ

 「わたしが参加している子ども食堂の特徴は、地域の中高生が、その下の年代の小学生たちに勉強を教えたり、その合間に遊び相手になったりして、世代間交流の場となっていることと、小学生の時に勉強を教えてもらっていた子どもが中学生、高校生となり、今度は自分が小学生の良きお兄さん、お姉さんとなってボランティアに参加する構造ができていることです。
 おじさんとしては中高生の見守り役のような存在になりたいのですが、ついつい夢中になって自分が率先してやりだしてしまったりしています。(笑)」

女の子2人

 子ども食堂での世代間交流が、子どもたちの成長にとって有意義なものとなっていると実感した楠木さんは、今後地域コミュニティと自分が進むべき姿が見えはじめている。
 「現在、流山GREAT HAWKSに参加する大人は保護者がほとんどですが、保護者ではない60代、70代の男性2名の方も,ボランティアとして受付や後片付けなどを手伝ってくださっています。子どもたちに声をかけていただいたり、時には注意をしていただいたりしながら、温かく見守ってくださっています。子どもたちの練習が終わった後も、最後までグラウンド整備やごみ拾いなどをされているこのお二人からは、多くのことを学ばせていただいています。

土慣らし

 わたし自身もお二人のように、自分の子どもが成長した後も、地域の子どもたちを見守ることのできるような存在になりたいと思うようになりました。流山GREAT HAWKSは、現在まだ子どもに向けたラグビークラブに過ぎませんが、それでも地域コミュニティとしての機能を果たし得るのだと、日に日に強く感じるようになっています。」
 『やっと地域コミュニティの一員となれてきたのかな』といま実感できつつあることが何よりもうれしい、と楠木さんは語る。

心の拠りどころへ

 流山GREAT HAWKSでは現在、子どもたちと地域をつなぐ機会の創出を手掛けはじめている。
 クラブの活動に一定回数以上参加した子どもに『ラグビーを楽しんで続けてくれてありがとう』の気持ちを込め『ラグチケ(ラグビーチケットの略)』のプレゼントを2021年の年末からはじめた。このラグチケは、クラブの活動や取り組みに共感し応援する店舗で使用することができ、現在は、江戸川台の老舗洋菓子店が協力している。

練習している

 代表の川合さんは、ラグビーが持つ様々な楽しさをクラブから提供していくことで、地域への共感・愛着につなげていきたいと考えている。
 「ラグビーには、選手・コーチ・チームなど様々な個性が組み合わさることで作り出す多面的な楽しさがあります。
 『流山GREAT HAWKSって楽しかったなぁ』という思い出があれば、楽しかった場所としてクラブは子どもたちの心の中に長く残ってもらえると思います。その楽しい思い出とセットとなって、流山というまちへの愛着が残るはずとも思っています。
 流山GREAT HAWKSというクラブをこの先も20年30年継続していくことで、クラブに関わってくれた子どもたちが流山というまちを振り返った時の『心の拠りどころ』になれるよう、これからも活動していきたいと考えています。」

川合さん

流山GREAT HAWKS https://www.nagareyama-rugby.com/

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