今ないものは、自分でつくってみる

ワーキングマザーであり、こども食堂やキャリア教育プロジェクトを手掛け、民生児童委員も務める豊田ゆずりさん。「地域に貢献したい!というような気持ちよりも、自分や自分と同じ境遇のママたち、こどもたちが元気で楽しく過ごせればそれで良し!こういう気持ちを軸に動いています。」と、明るい笑顔が印象的です。

こどもの力には伸びしろがある

キャリアコンサルタントの勉強をしているときに紹介されて、こどものキャリア教育プロジェクトをやることにしました。こどものキャリア教育といえば、職業体験は様々なところで行われていますが、スポット的な体験のほかに、こどもたちが社会性を身につけられる企画も必要だと思っています。

また、なぜ勉強するのかをこどもがわかっていれば、やらされ感でなく、自発的に動くかもしれません。そういった自発性を学ぶ場があったらいいし、わが子やまわりのこどもたちが大きくなった時に、自分の能力で生きていくにはどうしたらいいのか、幼児期から育むことができたら。
こども食堂でも、こどもたちは必要に応じて自分で考えて動きます。それを見ていると、こどもの力や成長には伸びしろがあると感じています。

こども食堂が親子の癒しの場になれば

私自身が、月曜から金曜まで働きながら家事、育児をする毎日で、特に金曜日はクタクタになることもあって、親子でゆったりと晩ごはんの時間を取れないことが罪悪感でした。そこで、金曜夜くらいはごはんをつくらず、みんなで食べるこども食堂があったらいいなと思いましたが、こども食堂はそんなに気軽に行く場所ではないのかもしれないという当初のイメージがあったのと、そもそも家の近くにはないようでした。そこで、ないなら自分でつくってしまおうかと立ち上げたのが、ゆずり葉こども食堂です。毎日忙しいママやパパの癒しの場になればいい。ゆずり葉の木は“後の世代にいいものを残す”という意味があり、こどもたちにいいものを残していきたいという思いもあります。
月1回の開催で予約制ですが、40人から50人ほどの参加があります。また、周囲の方々が手伝ってくださったり、口コミもあって今ではスタッフ5,6人、大学生のボランティアもいます。私が立ち上げましたが、いずれこどもたちにも運営の一部を任せていきたいと考えています。

こどもにかかわる仕事をしていきたい

こどもにかかわる仕事をしていきたいので、こども支援の仕組みが分かる、市の取り組みも見えやすい民生児童委員を務めることにしました。地域の見回りなどを行っていますが、自分と同じようなママさんやこどもたちの話を聞くことができます。
思いついたら行動したいタイプなので、複数のことをやっていますが、自分のための時間もあります。今は働きやすくなりましたが、仕事が激務と言われているMRで、大変なことがあったとしても、こどもとの時間を過ごすことでうまく切り替えられる気がします。だから、私自身にとってもこどもを産んで良かったと思います。
今後は、こどものキャリア教育プロジェクトを進めていきたい、またキャリアコンサルタントとして、今後の働きかたに悩むママたちがいればキャリア支援にもつなげていきたいです。

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