伊藤さん

様々な活動は、自分の成長にもつながる

流山に転入し、仕事や家事、育児をしながら、自ら手を挙げて自治会役員も務める伊藤さん。今年は、大堀川にこいのぼりを泳がせる※1ため、自治会として手作りこいのぼりを作る※2企画をしました。忙しい中でも地域で活動されるその思いをお聞きしました。
*1 流山大堀川まつり実行委員会主催により、東映自治会と近隣ボランティアの皆様と一緒に2017年4月にスタートした。(今年はコロナ禍により3年ぶり)
*2 十太夫自治会と東映自治会合同作業の取り組み。

面倒なことは好きかもしれない

自分が子どもだったときに、子ども会の活動に楽しい思い出があり、地域の交流も多かったような気がします。その後、高校では生徒会、大学では電気自動車をつくるサークル活動に打ち込み、ボランティアなど複数の活動を同時進行でやっていました。やればやった分だけ、自分に帰ってくる体験をして、充実していました。
「こんなにいろいろやって大変ではないですか?」「面倒になったりしませんか?」と聞かれることがありますが、実は面倒なことが好きかもしれません。それは、今まで知らなかったことも知る機会となり、自分の成長につながると思えるからです。さらに、自分の活動によって、誰かが幸せになれたら、という意識もしています。

大堀川の十太夫橋

商業施設と自然のバランス、伸びしろに魅力

夫婦とも都内が実家のため、流山になじみはありませんでした。転入する前から、流山が子育て環境の整備に力を入れているのは知っていましたが、当時は子どもがいなかったので、それよりも利便性の高い商業施設と緑豊かな自然のバランス、今後もまだ発展していきそうな伸びしろに魅力を感じました。

班長が順番で回ってきた!

流山に住んで1,2年経ったころ、自治会の班長が順番で回ってきました。私の住むエリアの自治会は、古くからお住まいの方と転入された方の両方がいらっしゃり、600世帯を超えます。自治会班長は、回覧板の回付、ごみの管理、自治会のお祭りの手伝いなどをやりますが、このような自治会の活動と、市が発信している情報にギャップを感じました。例えば、市内には児童館や子育て支援センターなど、転入してきた子育て世代に対するサポートが多いですが、地域の一番身近な存在の自治会の中で、自分たちがそれらの情報提供を出来ているんだろうか、と。
また、新型コロナウイルスが流行していることもありますが、自治会役員と班長のコミュニケーション頻度はそう多くはありません。班長は順番で持ち回りですが、引継ぎ資料が紙と電子データが混ざっていて、班長の仕事の全体像がつかめないままで次の方へ引き継ぐのも課題だと感じました。
そこで班長の任期を終えた後、自治会の夏祭り実行委員を経て、役員をやらせてくださいと自治会長へ言いました。

マルチタスクをやるために時間を細切れに使う

今は自治会の総務を担当しています。中でも総務として、自治会のホームページを作成中です。仕事が休みの土日は家事や育児があるので、自治会タスクは平日の出勤前など空いた時間でやっています。
私は好奇心が強いほうだと思います。妻にも言われるのですが、自分だけが意欲的にやって周りの人がついてこられないということがないように、一緒にやる人の気持ちを考えるようにしています。
手帳には日々の予定を30分ごとに書いて、タスクを忘れないようにしていますが、他の人に見られると「きっちり細かいねー」と驚かれることもあります。(笑)

会社で男性育休取得第一号となる

仕事をしながら家事、育児をこなしていた母の姿を尊敬しつつ、自分が父親になったときは家事、育児を分担していこうと考えていました。そこで、会社で男性第一号の育休を3か月取得しました。実際やってみると、子育ては連続して眠れなかったり、体力も気力も必要なので妻一人ではとてもやっていけないと感じました。そんな体験ができたことも、3か月という短い期間ではありましたが、育休を取って良かったです。
様々な活動をしていると「もう回らない!限界だ。」ということもあります。それは、場数を踏み、経験値を上げることでのり越えていけるような気がしています。

地元に誇りを持てるように

自治会の行事が面倒なものではなく、交流をつくり、楽しみながら参加できるものにしたいです。こいのぼりつくりは初挑戦でしたが、たくさんの方が親子で参加してくれました。申し込みを紙とweb両方でやってみましたが、9割の申し込みがweb経由でした。自治会のIT化も時間をかけて取り組んでいきたいことです。
行事をつくる過程や参加することにより、地域の方々が集まって、世代間コミュニケーションができれば、住むまちに誇りを持てるのではないかという仮説を持っています。そのまちに住んでいる人にしかできない活動をしていくことで、人口減少社会でも若い人が入ってくるまちづくりに貢献できればと思っています。そして、次に続く人が出てきたら、自分はまた違う分野で違うことに取り組んでみたいです。

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