今年も最終プレゼンを終えて、創業家のたまごが流山でうまれました。ママ向けオンラインカウンセリング、住む人が主役になるインテリアコーディネート相談、花で暮らしを彩る、ミシンのカフェなど、多様です。
流山市商工振興課主催の「女性向け創業スクール」は、今年度で9年目。今回は募集を始めてわずか1日で満員になったほどの人気でした。これまでの受講生は210人を超え、創業したのは50人、そのほかの卒業生も自分らしく自分のペースで活動をしています。
女性向け創業スクールを始めた理由
流山市には、30代の子育て世代の方々が多く転入しています。その中には、子育て等で仕事を辞めても、もう一度キャリアやスキルを活かして働きたい、けどフルタイムでは両立が難しいと感じる方もいます。そこで、住んでいる街で自分のキャリアやスキルを活かして創業するという選択肢として「女性向け創業スクール」を始めました。
スクール立ち上げで企画に関わり講師も務めた株式会社新閃力の尾崎えり子さんはこう語ります。「女性は子育てや介護を担っている人も多い。一日24時間事業の立ち上げに集中できる創業環境にないからこそ、創業のスタート時点で不利です。でも、時間の制約があるからこそ、創業の概念を打破し、地域に根付いた創業スタイルや、自分らしく働くカタチを見つけることができるのだと思います。」
このスクールの特徴
起業について知識を持つ経営コンサルタントを講師に招き、スクールをするのは簡単です。でも、流山市でそして女性で創業した経験は、実際にやった人にしか語れません。このスクールの特徴は、地域で起業した先輩や仲間に出会えて励ましあえることです。スクールに年齢制限はないので、近年は子育てが一段落し、セカンドキャリアに挑戦したいと参加する人も増えつつあります。年齢やバックグラウンドが多様なスクール生がいることも特徴のひとつ。
創業は孤独だといわれますが、行う事業はそれぞれ違っても悩みを相談できるのは、創業を進めるうえで力になるでしょう。特に、スクール最後のプレゼンの緊張感を乗り越えた仲間は同志ともいえるかもしれません。
引き継いでいくのも仲間とともに
今期からスクール運営を引き継いだのは、アズオフィス株式会社の福田有紀さん。これまでも創業コンシェルジュとして、創業スクールには関わってきました。「このスクールを引き受ける重みを感じました。自身も事業をしている中で、何を伝えられるかを常に考えています。スクールに参加することは小さな一歩だったとしても、受講することで仲間ができ、次のステップに進める機会を与えられれば良いなと思っています。スクール運営は、卒業生のサポートの力もとても大きいです。」と話します。
自分の特徴を活かして自分らしく働く、そんなスタイルが流山では花開いています。