田口さん陶芸作品

日本の素晴らしい文化である陶芸を継承していきたい

紫焔窯主宰、陶芸家の田口佳子さん。また、全国で女性は3人という、商工会議所の会頭であり、アーティストとビジネスパーソンというふたつの顔を併せ持ちます。
「いろいろなきっかけをつかんで、今がある」と語る田口さんの陶芸にかける情熱や流山に対する思いをうかがいました。

陶芸家になろうと思ったきっかけ

生まれは、北九州門司。銀行員の父の転勤で大阪、神戸、東京と転々とし、流山市に住居と陶房を構えて40年になります。幼少の頃から、文学、芸術に興味があり、自分を表現できることを探していましたが、それが陶芸であったようです。夫と共に赴任したマレーシアでの5年間の勤務後、5年半の陶芸修業を経て、流山市に開窯しました。

両立は大変でした

今でも大変だとは思いますが、当時は子育てしながら仕事をするサポートも少なく、陶芸と家事、育児を両立させていくのは、想像以上に大変でした。それでも、陶芸家への情熱は変わることはありませんでした。窯の温度や焼き方などで、出る色が全く違ったり、焼きあがってみないと分からない、陶芸の奥深さに魅了されました。
修行5年半を経て、流山西深井に自分の窯である「紫焔窯」を持ちました。名前の由来は、中国の宋時代に出現した「柴紅釉(しこうゆう)」です。
そして、都内百貨店での個展開催や美術館での作品発表と活動を広めていきました。

商工会議所会頭に

陶芸は日本の素晴らしい文化です。それを継承していきたい思いから陶芸教室を続けています。今回、縁あって陶芸教室が流山市のふるさと納税返礼品になりました。陶芸教室は準備に時間がかかることもあり、体験できる場所はそれほど多くありません。それだけに、ペアでお揃いのオリジナル食器をつくりたい、親のお誕生日に贈りたい、など遠方からも体験申し込みが入ります。土に命を吹き込む瞬間は、想像以上の感動がありますよ。流山おおたかの森駅から徒歩で来られるアクセスの良さと、緑豊かな環境の両方がある教室なので、年齢も属性も様々な方が集まるのかもしれません。
流山商工会議所の会頭に陶芸家である私が選ばれたのは、今でも不思議な気持ちです。しかも、全国3人の女性会頭です。私が陶芸家として“起業”したこともあり、女性が活躍していく姿を応援したい気持ちが強くあります。

流山に対する思い

流山に居を構えて40年近くになります。流山商工会議所の会頭として二期目となり、今後流山の経済の発展に貢献して参ります。
今年は、流山に誕生した物流施設の壁面に大型陶板を作製しました。春には市内に新設される小学校にも陶板が設置されました。
毎日のスケジュールがパズルのようですが、芸術家として、流山商工会議所会頭として、志し高く尽力して参ります。

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